最近ではブラック企業という言葉も聞き慣れてきましたね。
そもそもブラック企業の定義があいまいですが、本当に違法すれすれの悪質な企業が存在するのも事実です。
みなさんが間違ってブラック企業に入らないために、ブラック企業の特徴や見分け方を解説していきます。
専門家の先生方が難しい言葉で解説するよりも、ゴリゴリのブラック企業に勤務経験がある私のほうが、具体的でわかりやすく解説できると思いますのでぜひ読んでみてくださいね。
ブラックになりやすい業種は理解してこう
ブラック企業を見分ける前に、どうしてもビジネスモデル的にブラックになりやすい業種があるのは知っておきましょう。
シンプルに離職率が高い場合は、ブラック企業が多い業種と言えるので、自分の行こうとしている業界の離職率が高い場合は注意が必要です。
働き方改革などにより、年度毎に入職率や離職率が変わってきており、常に最新の情報を調べておく必要があります。
私自身はホテルに勤務した経験がありますが、表を見てもわかるように離職率1位になっておりますね・・・
ブラック企業の特徴を知ろう 入社前編
誰でも採用
ブラック企業は、従業員を低賃金で長時間使い倒し、辞めたらまた次を探そうと考えています。
従業員が体調を崩したりうつ病になったりしても何とも思っていません。
要するに従業員のことを、奴隷かただの駒としか見ていないわけです。
つまりブラック企業は誰でも採用したがります。
とくに地方の中小企業の求人に多いのですが、【学歴不問】、【年齢不問】、【経験不問】、【急募】などと謳ってる企業は危険です。
この手の企業は面接の時も分かり易いです。
『いつから来れますか?』『ぜひうちに来てください』『うちの会社は働きやすいですよ』などとぐいぐい採用しようとしてきます。
とにかく誰でも採用したいのがみえみえなわけです。
面接の時は逆にこっちが面接官になったつもりで、ブラックかどうかしっかりと見極めましょう。
従業員の表情が暗い
ブラック企業ではパワハラが日常的に行われてたり、残業時間が異常に多いため、どうしても従業員の表情が暗くなりがちで、元気がない傾向にあります。
あらかじめ下見をするか、面接のついでにしっかりチェックしておきましょう。
電話で面接のアポを取る時は、電話相手の声色でもチェックできます。
実際に私のいたブラック企業では、ほとんどの従業員が四六時中、疲れ切った表情で働いてました。
休みが少ない
これもわかりやすい特徴です。
しっかりとした休日が取れるからこそ、いい仕事ができるわけです。
休みを削って働かそうとしてくる時点でブラックそのものですよね。
理想は完全週休二日制ですが、年間の公休が80日を切るようでは危険度は極めて高いでしょう。
個人的には休日の少ない会社に入ってしまい大失敗したので、年間休日100日以上の会社は絶対条件ですね。
やはり長く働くなら休日の多さは本当に大事だと思います。
常に募集している
これも典型的なブラック企業の特徴です。
そもそもブラック企業は待遇が悪いため入ってもすぐに辞めていきます。
そして、企業側も新しい人が入ってもすぐにまた辞めるのがわかっているため、求人が消えることはありません。
一番最初に書いたように、3年以内の離職率が高い場合は完全にブラック企業を疑ったほうがいいでしょう。
実際に私がいたブラック企業では、3年以内の離職率がほぼ100%でした。
ここまで極端な例はまれだとしても、過去数年の離職率の調査ができる場合は必ず行いましょう。
とくにブラック企業はハローワークにひたすら一年中求人を出し続ける傾向があります。
逆にホワイト企業は定着率が高いので、なかなか求人は出ません。
ブラック企業がハローワークを好むのは、無料で募集できるからで、ホワイト企業はしっかりとハローワーク以外の媒体でも募集をかけています。
優秀な人材はお金をかけてでも欲しいと思うのは、まともな経営者なら当たり前なわけです。
ところが、ブラック企業の経営者は求人広告代すらも出そうとしません。
結論として、ハローワークにしか求人を出さないうえに、いつまでたっても募集が消えない企業は、ブラック企業の危険度が高まることになりますよね。
まとめ
実はシンプルにこの4点を見るだけでも簡単にブラック企業が見抜ける場合があります。
入社前の時点で被害が防げるので、覚えておきましょう。
次は入社前は見抜けなかった入社後編を解説していきますね。
ブラック企業の特徴 入社後編
仕事を教えてもらえない
ブラック企業は離職率が極端に高いため、先輩社員や上司のスキルが低いのも特徴です。
当然ながらまともな教育は受けていないので、正しく仕事を教える能力はありません。
いきなり現場に放り出され、ひたすら上司に叱責されまくるケースも・・・
あきらかに自分よりも能力の低い上司がいて、違和感を感じた場合は危険です。
休みや休憩が取れない
ブラック企業は、慢性的な人手不足の状態で現場を回そうとします。
その結果、暗黙のルールで休憩時間を削って仕事をするのが当たり前のような空気になってくるのです。
当然ながら休憩時間に行った労働に対して、ブラック企業は残業代を支払うことはありません。
ちなみに例え残業代を支払ったとしても、法定の休憩時間【労働時間が6時間を超える場合は45分以上】、【労働時間が8時間を超える場合は1時間以上】、を付与していないので労基法違反になります。
さらに現場が回らなくなると、公休出勤を強要してくるのも典型的なブラック企業の特徴と言えるでしょう。
残業が異常に多い
ブラック企業は異常に多い業務量を押し付けてくるのも特徴です。
当然、定時で帰れるわけもなくサービス残業を当然のように要求してきます。
なぜサービス残業を強要してくるかというと、残業代を少しでも削って人件費を節約するためです。
また、ほとんどのブラック企業は、まともに残業代をつけてたら労基法にひっかかります。
タイムカードを改ざんしたり、不正に打刻させたりといった悪質なケースも普通にあります。
サービス残業の強要は、残業代を削れて人件費も節約でき、尚且つ労基法を守ってるふりができるので、ブラック企業の経営者にとっては一石二鳥になるわけです。
例え残業代が全額支払われたとしても、残業時間が毎月のように異常に多い場合も完全にブラック企業と言えるでしょう。
出勤するのが辛い
実はこれが最も大事なブラック企業の要素です。
今まであげてきたブラックな要素がどんなに揃ってても、働いてる本人が毎日幸せに感じていたらそれはブラック企業ではありません。
逆に、あなたが毎日出勤するのが辛いと感じていたらそれはブラック企業です。
そう実はブラック企業は実は簡単に見抜けるんです。
自分自身の心に聞いてみればいいんですから!
まとめ
いかがだったでしょうか。
ブラック企業は、労働者の健康と時間を搾取して成り立つ恐ろしいビジネスモデルです。
間違って入社してしまった場合は、今すぐにでも転職を考えたほうがいいでしょう。
ただし、今現在の環境がブラックでも経営者や幹部が変わって改善されるケースもあるので、将来的に改善される余地があるかどうかもしっかりと考えて判断しましょうね。